@article{oai:nagasaki-u.repo.nii.ac.jp:00002303, author = {鈴木, 保巳 and 池田, 有紗 and 板橋, 潤子 and 高橋, 由子 and 松本, 秀彦 and 平野, 晋吾 and 寺田, 信一}, journal = {長崎大学教育学部紀要, Bulletin of Faculty of Education, Nagasaki University, Combined Issue}, month = {Mar}, note = {重症心身障害児の発達支援現場において子どもとのコミュニケーション形成を図る際には,児に適した働きかけを考えること,即ち,子どもが定位しやすい刺激を用いること,定位反応を促進する働きかけを工夫することが重要となる。本研究では,定位反応の促進要素の一つである予告に焦点をあて,複数の感覚モダリティ(聴覚と触覚)を併用した予告の有効性を脳電気活動計測により定量的に検討した。具体的には,脳波基礎律動の事象関連性変動(ERC)計測を重症心身障害児の脳機能評価に適用し,玩具呈示時のERC を,予告の呈示条件,即ち,聴覚刺激(声かけ)のみの予告試行,または聴覚刺激(声かけ)と触覚刺激(肩または手を軽くたたく・さするなどの身体接触)を併用した複合刺激による予告試行で計測・比較した。 声かけと身体接触を併用した予告試行において,声かけのみの予告試行と比べ,予告時もしくは玩具呈示時のERC が顕著化した3例では,聴覚と触覚を複合した予告が,脳機能をより活性化して呈示玩具の定位を促進することが示唆された。一方他の2例では,声かけのみの予告試行に比し複合刺激による予告で,玩具呈示時のERC が減少・消失していた。つまり,聴覚刺激と触覚刺激を併用する複合刺激による予告が,玩具の定位にかかわる脳活動を促進することはなく,逆に妨げてしまうことが示唆され,聴覚刺激(声かけ)のみの予告による働きかけで十分であると考えられた。 以上の脳機能計測結果を客観的評価情報として重症心身障害児の指導・支援の現場にフィードバックすることで,子どもが呈示される刺激(教材・教具,玩具,かかわる人など)を定位しやすい予告の方法を定量的に検討することができる。つまり,一人ひとりの子どもの刺激受容特性を客観的に把握しつつ,発達支援の働きかけを行うことが可能となる。, 長崎大学教育学部紀要:教育科学 通巻 第81号(Bulletin of Faculty of Education, Nagasaki University:Educational Science, Vol.81), 長崎大学教育学部紀要, 3, pp.131-139; 2017}, pages = {131--139}, title = {重症心身障害児における複合刺激による予告の効果 -脳波基礎律動の事象関連性変動の事例検討-}, volume = {3}, year = {2017} }