@article{oai:nagasaki-u.repo.nii.ac.jp:00024542, author = {前田, 理}, issue = {1}, journal = {長崎大学風土病紀要, Endemic diseases bulletin of Nagasaki University}, month = {Mar}, note = {1 )溝に対する殺虫剤使用歴の無い長崎市近郊の1漁村で,下水溝の蚊幼虫駆除のための,デイルドリン,ダイアジノン,マラサイオン,パラチオン各乳剤の効果を比較する目的で,1962年に4殺虫剤の各2濃度段階の薬量を,しその割り当てを完全に無作為化して週1回散布する野外実験を行なった.2)散布した殺虫剤の効果の判定は,散布1日後における高令幼虫数で行なったが,表面積当りの殺虫剤散布薬量によっては,高濃度散布と低濃度散布とでは生き残り幼虫数にさほど顕著な差が認められない.そこで各溝5ケ所の平均水深と散布薬量から,水量を考慮した各溝の散布濃度を推定して,各濃度段階における平均生き残り幼虫数から,各殺虫剤の効果を比較してみると,パラチオン乳剤が最も有効で,マラサイオン乳剤がこれに次ぎ,デイルドリン乳剤が比較的劣る結果となった.マラサイオン乳剤では前報と結果がかなり異なったが,今回の方が信頼度が高く,殺虫剤使用歴のない所では,0.5-1.0ppm程度の濃度が推奨され,ダイアジノンよりかなり割安で駆除を実施しうると思われる.この地区のアカイエカ幼虫はデイルドリン感受性が高いのに,野外実験では効果が劣ったが,本剤はあるいは溝に流れがあるために十分な効果を発揮できなかったのではないかと考えられる.3)夏季高温時における散布7日後の蛹は,前回の散布時に卵であったものが,散布直後に孵化して発育したものと考えられるが,パラチオン,ダイアジノン乳剤では他の殺虫剤の場合よりもその数がかなりに少なかったので,両殺虫剤が室内実験でアカイエカ卵に対してある程度有効であり,散布1日後の幼虫数もやや少なかったことなどから,野外においてある程度の殺卵効果があるのではないかと考えられる.4)夏季,週平均気温が27℃以上の高温時には,散布7日後の蛹の比率がかなり高いので,1週間毎の散布間隔を少なくとも6日に短縮して,殺卵効果のあると思われるパラチオン,ダイアジノン乳剤を使用すれば,蚊成虫の発生をほぼ完全に抑えることができると考えられる., Field experiments to evaluate the effectiveness of four kinds of insecticide recommendable for controlling mosquito larvae, especially Culex pipiens pallens, in drains were carried out in 1962 in a hitherto untreated area, Mogi town, which is a famous fis, 長崎大学風土病紀要 5(1), p.60-66, 1963}, pages = {60--66}, title = {野外における殺虫剤の使用方法と効果判定に関する研究 : 3. 従来殺虫剤無散布の地区における下水溝の蚊幼虫駆除実験}, volume = {5}, year = {1963} }