@article{oai:nagasaki-u.repo.nii.ac.jp:00024590, author = {林, 薫 and 三舟, 求真人 and 七条, 明久}, issue = {2}, journal = {長崎大学風土病紀要, Endemic diseases bulletin of Nagasaki University}, month = {Jun}, note = {今日,日本脳炎のウイルス学についての問題はいくつかあるが,特に流行学の上からウイルスの越年及び流行前のウイルス供給源に関する調査研究は最も困難な問題として残されている.日本脳炎の流行閑期のウイルスの消息について先人の業績を要約すると(1)ウイルスの持込(2)ウイリスの越年の2つの基本的な考え方があって,これらは更らに第1表のように種々の場合が想定されている.しかしいずれにしても自然界における確証はない.当研究所における大森等は早春の越年コガタアカイエカの採集に有効な方法を見出し昆虫学的に越年蚊と確認されたコガタアカイエカ19084個体147プールについて著者等は哺乳マウスを用いて日本脳炎ウイルスの分離を試みたが不成功に終った.これは有毒越年蚊に遭遇し得なかったからとも考えられるが,一面有毒蚊の越年以外の問題も考慮する必要があるようである.著者等の一人三舟は1964年10月下旬実験的にコガタアカイエカ1043個体に日本脳炎ウイルスを吸血感染せしめ,自然界に近い状態の3ケ所に放置し越年させ翌年(1965年)3月下旬まで42個体が生残した.このうち仔豚を供試し感染実験を行ない更らに残余の14個体は6月5日以降なお生残を続けた.抗体のない仔豚は有毒蚊1個体の刺螫吸血でウイルス血症(5日間)を来たし,また抗体上昇を認め豚のanplifierとしての意義を再確認した.この事実は有毒蚊の越年を想定せしめたが,果たして自然界でこのような事実が立証されるかどうかは重要な問題である.しかし今早春,越年蚊として確認された19084個体147プールからはウイルス分離は不成功に終ったことは先述の通りである.日本脳炎の流行閑期のウイルスは早春における越年蚊及び晩秋の有毒蚊の潜行の追跡が必要であるが,一方Focusを中心としたウイルス汚染の段階を図1のように考えるとき自然界で蚊以外の動物について調査する必要があり,それには先ず動物の日本脳炎ウイルスに対する血清抗体の有無と体内抗原の存在を検査し,その資料に基いてその動物のsurvivorとしての役割を追究してゆくべきであると思う., In the present time, there are some important problems of the virological studies on Japanese Encephalitis virus, especially as the difficult works on the stand point of ecological views, no verification on overwintering of viruses in the natural world and, moreover, supplier of the viruses to the majority of Culex tritaeniorhynchus mosquitoes prior to the epidmic season have been carried out untill now. Present paper are described that the works of pioneers concerning the ecology of Japanese Encephalitis virus are summarized and additionally from the results of authors' work, some future research plans are discussed., 長崎大学風土病紀要 7(2), p.99-106, 1965}, pages = {99--106}, title = {日本脳炎ウイルスの越年に関する問題}, volume = {7}, year = {1965} }